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期間限定非公式 小説投下ブログ。黄色い双子への愛と緑の二人への愛であふれてます。 R-18になりました。
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 いきなりですが、しばらくクオミク強化週間やりたいと思います。
 期間は未定。
 鏡音熱が上がったらいきなり終了かもです

 いきなり終了しました。
 お付き合いくださりありがとうございました。

 あなたと世界を繋げる5題
  01/あなたがいるかぎり此の世は監獄
  02/あなたがいなければ此の世は追憶
  03/あなたがいなくても此の世は永続
  04/あなたはいるけれど此の世は廃屋
  05/あなたといるのなら此の世は盲目

            鴉の鉤爪 八洲来未様

 改変自由に甘えさせていただきました↓
 いつもお世話になってます。
 これからも末永くよろしくです。





 小説内で書けなかった、ちょっとした補足。

 当ブログでは、ボーカロイドたちはパソコン内の、仮想現実的なところにすんでます。
 加えて、当ブログのマスターはオリジナルのボーカロイドたちと亜種のボーカロイドたちを別々のフォルダにまとめています。
 そんな感じの妄想により、ミクとミクオはちょっと遠距離恋愛的な感じになってます。


01/あなたがいるかぎり此の世は監獄

 空が、青い。

 とてもきれいだけれど、見上げた先にあるそれはいつも同じ表情で、
 変わることは決してない。

 本物の空って、毎日違うんだよね。

 雲の数も形も、位置まで覚えてしまった今では本物へのあこがれが募るばかりだ。

 きっと、すごくきれい。
 だってマスターが空の詩をよく書いてる。

 本物、見てみたいな。



「ミクっ!」

 聞こえてきた声に心臓が飛び跳ねる。
 声の出所を探す前に、後ろから腕が回ってきてさらに心臓は飛び跳ねた。

「ミク、ミクっ」
 ぎゅう、っと痛いくらいの力を込めて抱きしめられる。
「クオ、ちょっと痛い、よ」
 あまりの息苦しさにそう言えば、すぐに力はゆるめられた。
「ごめん」
 緩んだ腕の中で体を回すと、気まずそうに眉を寄せたミクオがいた。
「ちょっとしかこっちにいれないんだ。マスターの気まぐれで」
 またクオの腕に力が入った。
 すぐ、帰らなきゃいけない。と耳元でささやかれる。
「だから、しばらくこのままでいさせて」
 耳元で発せられる数週間ぶりのクオの声に、胸が痛くなる。
 ぎゅう、っと抱きしめられたら、自然に空を見上げる形になった。

 目に映る昨日と同じ空の向こうに、たとえ本物があったとしても。

 この腕の中から、出ていけるわけない。



 これ以上、あなたから離れるなんてできないの。

_________________________________


02/きみがいなければ此の世は追憶


 夜、自室に帰ったらまず窓を開ける。
 窓際に置いた椅子に座って遠くからぼんやりと聞こえる雑談の声に耳を澄ませるのは、もう日課になってしまった。


 真円からの月光の中を、様々な声が通ってくる。

 高い怒鳴り声は、旧型女のもの。
 それに続いた甲高い笑い声は、鏡音妹弟のものだろう。

 ミクの声は、ないのかな。

 青緑色の髪と瞳を思い出しながら音の粒を拾い集めていると、突然大音量で男の笑い声が飛んできた。
 はっきり聞こえる笑い声は、この家の居間を陣取っているアカイトの馬鹿の。

 あっのくそ男っ!
 居間に飛び込んで行ってうるさいと叫んでやろうかと思ったが、耳に引っかかった、やわらかい笑い声に、神経を窓の外に引き戻された。

 ミクだ。

 そう理解する前に、その音を必死にかき集めた。
 楽しそうな笑い声が聞こえる。

 目を閉じれば、やさしい微笑みが浮かび上がる。


 目を開けて、ネクタイをといた。
 折りたたんでから、空から降る月明かりにかざす。
 このネクタイは、僕のなのかミクのなのか。
 会うたびに交換していたら、僕のかミクのかわからなくなってしまった。
 これを持って、今日で何日なんだろう。
 最後に会ったのは、いつだったっけ。

 ミクの声が聞きたい。ミクの笑顔が見たい。

 思い出すだけじゃ、足りなすぎる。



 どうやって会いに行こう、と考えるのもいつものことだ。
 思考にふけっていたら、たくさんの笑い声に混じってミクの笑い声が聞こえた。

 ああ、ミク。
「君は今、笑ってるんだね」
 それなら、僕はうれしいよ。

_________________________________


03/あなたがいなくても此の世は永続


「だれ、それ?」
 みんな、笑って言った。そんな人いた?
 やめて、そんな、ちがう、なんで、
「いないよ、そんな人」
 なんで、どうして、だって、
 ずっと一緒にいたのにっ


 ミク。

「ミク起きて」

 耳に届く優しい声と、髪をなでる優しい手に目をあけた。
「どうしたの。怖い夢みた?」
 暗闇の中、目元をぬぐわれて自分が泣いていることに気づく。
 自覚したとたん、止められなくなって、涙が大量にこぼれた。
 泣きやまない私を、クオがそっと抱き寄せてくれた。
 体全体で私より少し低いクオの体温を感じる。
 クオの存在を感じる。
「怖い夢、見ちゃった」
「そう」
 どんな、なんて聞かずに、クオはただ私を抱きしめてくれた。
 せっかくクオと二人で寝てたのに、なんであんな夢。私のばか。
 数少ない幸せな時間を、ぶち壊してしまった。
「……クオ大好き」
 そう呟けば、腕の力がさらに強くなった。
「僕もミクのこと、大好きだよ」

 クオの腕に包まれて、私は再び夢の世界に落ちていく。
 クオの体に腕を回して、今度は夢でも離れないように。
 もう二度とあんな夢、みないように。

 そうよ。

 あなたがいない世界なんて、夢でもみたくなかった。




















 はくしゅ

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