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期間限定非公式 小説投下ブログ。黄色い双子への愛と緑の二人への愛であふれてます。 R-18になりました。
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 ついに二桁突入……
 でもまだ終わらない。

 もう悪者な誰かさんは出てこないので、今まで書いていた注意書きは外します。


 

 
 
 右と左の浮気事情 Ⅹ



 握りしめていたスカーフとヘッドフォンを手渡し、リンの部屋の中へとそっと背中を押した。
「ちゃんと鍵しめて寝なよ」
 それだけ言って立ち去り、リンの部屋には入らないつもりだった

 のに。

 閉めようとした扉が、体を反転させたリンの肩にぶつかって止まる。

「待っ、て」

 涙混じりのその声に、すがり付くその指に、体が固まった。
 見れば、二つの空色の瞳が大粒の涙を落としていた。

「ごめんな、さい……」

 意味がわからなかった。
 どうして、リンが謝るんだろう。
 なんでこんなに、リンは泣いているんだろう。

「悲し、かったの」
 途切れ途切れにリンは言う。
「レンが、あの人とキス、してたの、見て、
 悲しく、なって、寂、しくて……
 アカイト、とキスとか、しちゃった。
 でも! でももうしないから!」

 オレの服を掴み、必死な顔で、リンは叫ぶ。

「だから、だからあたしのこと嫌いにならないで!」



 前に数歩踏み出すと、リンの体が後ろに傾いだ。
 片手でその背を支え、もう片方を後ろに回して扉を閉める。
「嫌いになるわけ、ないよ」
 両手を背中に回して力一杯小さな体を抱きしめた。
「嫌いになんて、なれないよ」
 腕の中から嗚咽が聞こえ始めオレは苦笑する。

 こんな、嫌いにならないでなんて言って泣く、可愛いリンを、どうして嫌いになれるんだろう。

「オレのほうこそごめんね。
 嫌な思いさせて、悲しい思いさせて、ほんとごめん」
 オレがリンに浮気をさせたようなものなんだから。
「リンが悪いことなんて、ひとつもないよ」
 頬にキスをひとつして言った。

「大好きだよ、リン」

 ほっと、安心感に涙がでるんじゃないかと思うくらい、幸せな時間が流れる。











 オレは、見つけてしまった。
 リンの首元、襟の下から除く、その赤に。

 暴れだす嫉妬心と独占欲を理性で必死におさえつけながら、オレはできるだけ優しくリンを離した。

「じゃあリン。オレ部屋に戻るから」
 さっと、リンの顔が曇る。
「オレが出たら、鍵かけてね」

 なんでそんな顔するの、リン。

「行か、ないでレン」

 なんでそんなこと言うの。

「まだ一緒にいたいよ」

 オレだって、もっと、もっと。

「一緒にいてくれるの? リン」
 リンの腰に手をはわせると、リンの体がびくついた。
「……これ以上は、キスぐらいじゃすまないよ、オレ」
 手を上に滑らせる。
 それで、怖がって離れてくれることを願っていたオレに、

 こともあろうに、リンはキスをしてきた。

 驚きで一瞬体が固まりつつ、オレはその唇をむさぼった。


 唇を離してまず深呼吸をひとつした。
 とろけかけた脳に酸素を送り、口を開く。
「オレの部屋、来る?」
 オレの質問に、リンは小さく頷いた。




















 ぽちっとおしていただけたら光栄ですはくしゅ

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