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期間限定非公式 小説投下ブログ。黄色い双子への愛と緑の二人への愛であふれてます。 R-18になりました。
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最初と最後で書き方ぜんぜん違ったりするけど、
もっと描きたい描写あったけど。
もうそんなこと言ってられねえよ!

ってことで。


レンリンはぴばー小説です。

Rはかけないで、いいと思う。

 
君と過ごす誕生日



 12月27日。午後7時。
 私、CV02、鏡音リンは、真っ暗な自室に一人きりです。

 そう。一人きり。



 レンのばか。レンのばか!
 誕生日なのに、なんで仕事なんか行くのよ!
 一年に一回しかない日なのに!
 生まれてはじめての誕生日なのに!

 なのに泊まりの仕事持ってきたマスターなんかだいっきらい!
 仕事受けたレンはもっとだいっきらい!!!

 レンのばか! あほ! まぬけぇっ!

 仕事先で怪我でもして帰ってくればいいのよ!!




 がちゃ、と部屋の扉が開く音がした。
 誰よノックもしないで他人の部屋に入ってくるのは!?
 布団にくるまっていたリンがベッドの上から叫ぼうと顔を出すのと同時に、
「ただいま」
 聞こえたのは待ち焦がれていた音。
「なんで部屋まっくらにしてるの?」
 驚きで固まるリンに声がかけられて、灯りがつけられた。
 明るくなった部屋の入り口にいたのは、やっぱりレンで。
「なんで……仕事、明日までかかるんじゃ……」
 呆然としていたリンは、さっき自分が思ったこと思い出してはっと息を呑んだ。
「まさか、怪我」
「なんで? してないよ。がんばって仕事早く終わらせてきただけ」
 あくまでクールなレンが荷物を持って部屋に入ってくる。
 レンにかけよろうと腰をあげかけたリンは、布団の下の自分の格好を思い出した。
 体に布団をきつくまき直して、視線だけを動かす。
 その視線に気づいたレンが見ると、即座に目をそらした。
「リンはそこでなにをしてるの」
「べ、別に」
 わざとらしくリンがそっけなくかえす。
 その様子に首をかしげたレンは、ベッド脇に脱ぎ捨てられていたリンの服を見つけて、え、という顔をリンに向ける。
「……なにしてたの」
「なんにもしてない!」
 布団を握りしめてリンが叫ぶ。
「ならなんで出てこないの。オレ、リンに会いたかったから、一生懸命仕事して帰ってきたのに」
 リンに会いたかったから。
 たった一言にリンの心がはねた。
 はねたけど、布団からはでれなくて、近づいてくるレンからリンは布団をかぶったままベッドの上を逃げるしかない。
「な、なんでもないから一回部屋から出てってよ!」
「なんで」
「いいから!」
 出て行って! と叫ぶリンは無視してレンがベッドの上にのる。
「ねえリン知ってる?」
 布団の端を掴んで、レンがにっこり言う。
「俺たち、背格好一緒だけど、結構いろいろ差があるんだよね。たとえば、握力とか」
 だから抵抗すんな! とレンが掴んだ布団を引き上げる。
 嫌~!!! と叫ぶリンと布団を引っ張りあうが、布団はめくりあがって。
 布団に包まれていたものを見て、レンは固まった。
 その隙に布団を奪い返し、リンの真っ赤な顔は布団に埋もれた。
「リン……それ」
 リンの体がすっぽり布団の中に沈む。
 ベッド脇に脱ぎ散らかされた服から、レンは今リンが下着姿なんじゃないのか、と思っていたのだが、
 リンは一応服を着ていて。でも丈が長い、へ音記号のついた見慣れたあの服は。
「オレの服?」
 聞きたくない、というように、布団の中からレンの体に蹴りが入る。
 が、蹴りなんて少しも気にせず、レンは布団をもう一度掴んだ。
「リン、ねえ。なんでオレの服、」
「知らない!」
 自分で着たんだから、知らないってことはないだろう知らないってことは。
 と心の中でつっこみをいれたところで、レンは悟った。
「……そんなに、オレに会えなくて寂しかった?」
 布団の中から、ひゅっと息をのむ音が聞こえた。
「知らないもんっ!!」
 手が、足が、布団の中から飛び出す。
 オレの服を着て寂しさを紛らわすなんて、
 ああ、なんて、なんて、
 攻撃を甘んじて受けたレンは布団ごとリンを抱きしめた。
「誕生日おめでとうリン。大好きだよ」
 聞こえた、う゛う……という声はどういう意味なのか。
 考えるだけで、いとおしさで息がつまる。
「ねえ、リン。さっき帰ってきたときさ、ミク姉たちに「リンちゃんとレンくんの誕生日会するから、早く降りてきてね!」って言われたんだけどさ、」
 『誕生日会』という言葉につられたのか、布団の間からリンが顔をのぞかせた。
 その瞬間を逃さず、レンはリンの唇を自分のそれで塞いだ。
 深く深く口づけて、リンの四肢から力が抜けた頃、やっと解放する。
 数秒で溶けきった目をのぞき込み、レンは聞く。
「今すぐ降りるか、後で降りるか、どっちがいい? リンが選んでいいよ」
 すこし余裕のある襟元を広げ、首から肩からキスの雨を降らせるレンに、リンは甘い声をもらしてされるがままだ。
「……あとで、おりる」
「ん。了解」
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