若旦那レン×花魁リン のパロディ小説です。
パロディです。
時代的な設定でおかしいところが多々ありますが、
パロディだもんね、と目をつむっていただきたく……
話数が0なのはまだお話がなにもはじまってないからです。
枯れ落ち葉の紅の色 零
布団の中、目が覚めてまず最初に隣を見る。
だれもいないことに落胆して、ため息をつく。
それが、いつもの朝。
暗い中、寝床に入って冷たい布団を撫でる。
なんのぬくもりもないことに落胆して、ため息をつく。
それが、いつもの夜。
そばにいるはずの人なんていないのに。
いつも体にまとわりつく喪失感。
なにをしても感じる、物足りなさ。
体全体に広がる鈍い疲労感を感じながら顔を上げる。
隣に寝る客を見て、違う、と思う。
それが、いつもの終わり。
首もとに生暖かいものを受けながら髪をすく指先を感じる。
その指の動きに、これも違う、と思う。
それが、いつもの始まり。
好きな人なんていないのに。
どれだけ酒を飲んでも消えない憂鬱さ。
何人の客と寝ても消えない孤独感。
僕は。
私は。
一体なにに絶望しているのか。
もう、
何が欲しいのか、わからない。
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